〝室内外のつながりを演出するために風景のパレットと調和する素材を活用しています〝
東京・北海道を拠点とし、都内の住宅、軽井沢やニセコをはじめとする全国各地の別荘を多数取り扱う「クリストファーズ」は、建築・インテリア・ランドスケープに関するデザイン・設計・監理を手掛ける建築設計事務所。2015年の設立以来、雄大な自然と調和し、人生をより豊かにする時間を過ごすための建築を生み出し続けている、同事務所代表である一級建築士のキム・クリストファーさんに、ご自分の建築スタイルや、コセンティーノの素材を使った別荘についてお話を伺いました。
「シンプルで無駄のないスタイル」が自分の個性
この自分の個性を生かした建築に、機能性が高く、天然石の風合いとすぐれた耐久性をもつコセンティーノの素材がフィットしているので、最近ニセコで手掛けた4件の物件全てで、キッチンとバスルームを中心にコセンティーノの素材を使用しています。
外と中の境界を薄めるデザインで調和と静けさを演出しました
林が見えるこの別荘をデザインした時、窓から差し込む北側の柔らかい光と、雪に覆われた林の景色を室内に取り入れたいというイメージがありました。そこで、天板だけでなく両側面にも同様のデザインを採用し、部屋全体にその効果を広げることができないかと考えたのです。
雪に覆われた林の風景を活かすためには、白と茶を基調とするカラーパレットがぴったりだと感じました。また、程よい艶感が外と内の境界を曖昧にし、部屋全体に柔らかな光を拡散させる効果があると考え、このイメージをベースにして建物全体に使う素材としてDekton「Taga タガ」を選びました。
ミニキッチンとバスルームには統一感をもたせつつ別素材を使用しました
別荘建築というと、プライバシーの問題がついて回ります。最近はソーシャルメディアなどの影響で、外から見られたり撮影されたりすることも増えていますから。対策として、壁を高くするべきなのか、距離をとるべきなのかという選択になってきます。その点、リゾート地では都会では考えられない贅沢な土地の使い方が可能なので、距離をとって広々とした設計ができるのが別荘建築の魅力です。別荘は景色が優先ですから、窓は多めにつけることが多いですね。
今年はプロジェクトを拡大して活動する予定です
私の活動拠点は自然豊かな美しい場所が多いので、建物の形態にかかわらず、これからもその地の周りの風景のパレットを意識し、外と室内につながり感を持たせる役割としてコセンティーノ素材を活用していきたいと考えています。オーベルジュプロジェクトには、インダストリアルシリーズもあるDektonを取り入れてみたいですね。
Christopher Kim
建築家