MUT Designが考える「完璧なバスルーム」

コセンティーノは、このたびC·Bathを発表しました。これは、当社のバスルームに対する総合的アプローチを伝えるものです。理想的なバスルームの構想を描くため、当社は、世界屈指のデザイナーとインテリアデザイナーを選出しました。

これまで単に機能性にしか関心が払われなかったバスルームと言う空間は、近年、大きく注目されるようになっています。今日バスルームは、住宅やレストランなどの商業施設において、他のスペースと同じように重視されています。それはゲストやクライアント向けの招待状であるとともに、家族にとっては家の中にあるプライバシーの場、リラックスする場所でもあります。

今回の記事では、デザインの情緒的側面に関するビジョン、そしてC·Bathの発表に合わせて編み出した2つのバスルームのコンセプトについて、MUT DesignスタジオのAlberto SánchezとEduardo Villalónの2人にお話を聞きました。

MUT Designにとっての「完璧なバスルーム」

MUT Designチームにとっての主要な目標は、バスルームという空間を、より一層自宅に統合させることです。これを実現するには、壁や扉など、バスルームを閉ざされた小空間のように感じさせる従来の障壁を取り除き、ベッドルームやテラスなどの他の空間との自然な流れを生み出す必要があります。

「ますますオープンなコンセプトが採用されているキッチン同様、バスルームに対する私たちのアプローチも物質的な境界線を克服することにあります。」

よりプライベートなエリアは、隠して人目につかないようにしつつ、バスタブなどの他のエリアへのアクセスをよりオープンにすることで、ベッドルームから見えるようにしたり、景色を望む大きな窓の前でバスタブに浸かれるようにできます。

バスルーム用のカラーレンジに関して、MUT Designは、明るすぎず、派手すぎない、あくまでもナチュラルな中間色を好みます。こうした色は、落ち着きと静寂、そして快適さを彷彿とさせるシェードによく合います。「過度な華やかさや、全面白などの活気のない感じは避けています。私たちが求めているのは心地が良く、バランスの取れた色です。こうした色は、温もりを与え、まるでビーチや山奥のプールにでもいるかのような気分にさせてくれます。つまり、自然を想起させるような色ということです。」

MUT Designが指摘する2023年の「完璧なバスルーム」のトレンド

MUT Designチームは、そのシンプルさ、幾何学的形状、そして機能的な空間と物体を特徴とする2人の個人的なスタイルを基に、2023年に予想されるバスルームのトレンドについて語ってくれました。

身も心も満足させてくれる場所

バスルームのトレンドは、パーソナルケアと基本的ニーズを充足させるだけに留まらず、ウェルネス専用の部屋となることがポイントです。緊張をほぐして一日を振り返り、翌日以降に向けて元気を取り戻したり、身体を休ませる安息の場所のような位置づけです。

私たちは、新しい素材や自動化などの最先端の技術の導入だけでなく、バスタブという、これまで見過ごされてきたアイテムの再来を歓迎しています。この点は、前述の内容と合致しています。つまり、バスルームはより多くの時間を過ごしたい場所となっていることから、その居住性、快適性、そして心地よさの向上が求められているのです。それは、読書や音楽鑑賞へと誘い、身も心も満足させてくれる場所なのです。

音楽をバスルームの一部に

これまでも、音楽は私たちがバスルームで過ごす時間の一端を担ってきました。これからは、Bluetooth対応のスマートスピーカーなどを導入することで、より一層優雅な形で音楽をバスルームに取り入れることができます。

照明が果たす重要性

MUT Designは、こうした流れを強調する形でスマート照明システムを設置することで、平穏の実現に貢献しています。この背景には、光源を適切な場所に配置すると共に、何よりも自然光の最大限の活用を重視するという考えがあります。この目標を達成するため、バスルームに設置された大きな窓は外に向けて開放され、庭とのつながりも実現されました。

バスタブが再びバスルームの主役に

バスタブがシャワーに取って代わることは、これからの変化の兆しだと言えるでしょう。さらに、バスタブは再び重要な構成要素となっただけでなく、バスタブを中心に他のあらゆる要素が展開するようになりました。ベッドでさえ、バスタブから見える場所に設置して、お風呂上りに直行できることが求められています。そして、バスタブから外を望めれるのであれば、なお良いのです。

バスルームをよりサステナブルにする方法

これを実現する主な方法は、天然素材またはリサイクル材の使用、そしてその環境への植物の設置になります。例えば、より外側に面しているか、自宅の他の部屋に対して開かれたコンセプトのバスルームを作ることで、より簡単に自然光を取り入れて、日中の人工光の必要性を排除できます。

また、テクノロジーの向上によって、エネルギ―効率の高い照明を設置できるようになりました。つまり、LED照明が持つ多数の可能性のおかげで、浴室のサステナビリティのみならず、モダンさもまた遥かに高まりました。

MUT Designは、ほぼ必ず、サステナビリティ性能が際立つ素材を使用しており、コセンティーノのように環境インパクトやカーボンフットプリントの削減に尽力している企業と仕事をしていると言います。

「サステナビリティは、すべての人に影響を及ぼします。デザイナーとメーカーが緊密に協力すれば、循環型経済と環境保全の促進に貢献できるようになります。」

MUT Designがバスルームデザインに応用するコセンティーノの素材

「私たちは、デクトンで作り上げた2つのデザインを大いに気に入っています。」

一つ目の空間は、採石場、古代ローマの大浴場、そして天然の岩のプールにヒントを得たものでした。石と大理石にヒントを得た素材であるデクトンは、時代を遡って古代ギリシアまたは古代ローマの時代を思わせる、温泉のような空間づくりに重要な役目を果たしています。素材と先端技術を施した素材が組み合わさり、完璧さを実現しました。

その一方で、二つ目の空間は、MUT Designが質感よりも形に重点を置く、Torres Blancasプロジェクトの極めて率直かつ有機的な建築に触発されたものです。曲線をスタート地点に描かれた各空間は、わずかな境界線を持ちながら、外との相互の均等なつながりを保っています。

2023年の最新のバスルームトレンドの詳細については、MUT Designをはじめとする名高いデザイナーたちのビジョンを深く掘り下げた、こちらの記事をぜひお読みください。